【ベース弦分析⑥】ELIXIR NANOWEB Nickel Light Medium(045~105)

2021年10月20日

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はじめに

みなさんこんにちは。Tepoです。

今回もベース弦の周波数特性分析をやってみたいと思います。

  • 【ベース弦分析①】WARWICK RED LABEL 4-STRINGS MEDIUM Nickelはこちら
  • 【ベース弦分析②】ERNIE BALL Hybrid Slinky Bassはこちら
  • 【ベース弦分析③】DR MR-45 HI-BEAM Stainless Mediumはこちら
  • 【ベース弦分析④】Richard Cocco RC4G N BASS STRINGS NICKEL ROUND WOUNDはこちら
  • 【ベース弦分析⑤】D’Addario EXL165TP Nickel Wound Bassはこちら

高寿命減の代名詞、エリクサーはどのような結果になるのでしょうか?

さっそく測定してみたいと思います。

測定条件

測定条件は下記で統一しています。

  • 弦を張ってから1,4,7日後に測定(張った日を0日として計算)
  • 各弦のゲージは045~105で統一
  • フレットの特性や私の握力のばらつき等を極力排除するため、3弦の開放弦の音で測定
  • 指弾き、ピック弾き、サムピングおよびプルで録音して測定

なお、周波数特性については、こちらの記事でも用いた自作周波数解析プログラムを用いて行います。

また、使用機材は下記の通りです。

  • ベース:Amaze ASM 4弦 (ESP)
  • ピック:PR1-BKH(SolidBond)
  • シールド:LC01-SA BLACK(CANARE)
  • オーディオインターフェース:UR22mkII(STEINBERG)

使用弦(ELIXIR NANOWEB Nickel Light Medium(045~105))

今回は、ELIXIR NANOWEB Nickel Light Medium(045~105)の測定を行いました。

高寿命で有名なエリクサーです。

これも全国の楽器屋さんに常駐している超メージャーな弦です。

最近あまり使ってなかったのですが、パッケージが変わったんですね(一昔前はもう少し浅い緑色だったような・・・)

コーティングの種類によってギター弦にはPOLYWEB / NANOWEB / OPTIWEBというシリーズがあようですが、ベース弦はNANOWEBしか見当たりませんでした。

メーカのHP(こちら)によると、「世界中のベーシストコミュニティーに声をかけ、4,000人超のプレイヤーからベース弦への希望を聞き取りました。その後、1,000人超のプレイヤーの試奏によって、演奏性の向上や耐久性の改良のために試行錯誤を繰り返しました。」とのこと。

残念ながら私は4,000人超のプレイヤーには選ばれませんでしたが、弾いてみてやはりこの弦は劣化に対しては最強な気がします。

というのも、本記事の元ネタの実験をしたのが9月7日でして、そのまま張りっぱなしにして10月7日に弾いてみたんですが。

ほぼ新品。

すごいです、やっぱり。

弦の素材

ニッケル

弦のタイプ

ラウンドワウンド

弦の感触

コーティングされているせいか、ほんのわずかだけヌメっとします。

周波数特性測定

ピック弾き

まずは1日目と7日目のピック弾きを比較してみましょう。

実際の音はこんな感じです

1日目(ピック)
7日目(ピック)

この図の見方は横軸が時間、縦軸が周波数そして描かれている色がある時刻における特定の周波数の強さを表しています。

カラースケールの通り、黄色に近いほどその周波数を多く含んでおり青に近いほどその周波数を含んでいないことを示します。

両図とも、基本周波数である55Hzが強く出ています。

また、110Hz、220Hz・・・の倍音が含まれています。

1日目と7日目で周波数特性に大きな変化がありません。

つまり、劣化していない。

さすがエリクサー。

指弾き

次に指弾きについてみてみましょう。

1日目(指弾き)
7日目(指弾き)

そして周波数解析結果は下記のとおりです。(上図:1日目(指弾き)、下図:7日目(指弾き))

やはり、特性が落ちてません。

むしろ7日目の方が出ている周波数もあります(エイジングで特性が良くなっているのでしょうか?)

指弾きだと弦のベタつきを感じます。

ただ、不快な感じや演奏に支障が出るようなことはないです。

スラップ弾き(サムピング)

次にスラップ弾き(サムピング)についてみてみましょう。

1日目(サムピング)
7日目(サムピング)

そして周波数解析結果は下記のとおりです。

やはり、エリクサーは劣化にはかなり強そうです。

スラップ弾き(プル)

次にスラップ弾き(プル)についてみてみましょう。

1日目
7日目

そして周波数解析結果は下記のとおりです。

1日目と7日目でほぼ変化はありません。

やはり、エリクサーは劣化にはかなり強そうです。

まとめ

今回は、 ELIXIR NANOWEB Nickel Light Medium(045~105) の分析を行いました。

エリクサーは劣化に強いという誰もが知っている事実を証明することができました。

複数本ベースを持ってる人は、重宝しますよねこの弦。

ちょっと値は張りますが、とてもいい弦ですねやはり。

これまで6種類の弦の特性測定をしてきました。

次回は、各弦の周波数特性を比較してみたいと思います。