【ベース弦分析③】DR MR-45 HI-BEAM Stainless Medium(045~105)
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はじめに
みなさんこんにちは。Tepoです。
今回もベース弦の周波数特性分析をやってみたいと思います。
元によって周波数特性がかなり異なることが前回前々回の実験でわかりました。
今回はどのような結果になるのでしょうか。
さっそく測定してみたいと思います。
測定条件
測定条件は下記で統一しています。
- 弦を張ってから1,4,7日後に測定(張った日を0日として計算)
- 各弦のゲージは045~105で統一
- フレットの特性や私の握力のばらつき等を極力排除するため、3弦の開放弦の音で測定
- 指弾き、ピック弾き、サムピングおよびプルで録音して測定
なお、周波数特性については、こちらの記事でも用いた自作周波数解析プログラムを用いて行います。
また、使用機材は下記の通りです。
- ベース:Amaze ASM 4弦 (ESP)
- ピック:PR1-BKH(SolidBond)
- シールド:LC01-SA BLACK(CANARE)
- オーディオインターフェース:UR22mkII(STEINBERG)
使用弦(DR MR-45 HI-BEAM Stainless Medium(045~105))
今回は、DR MR-45 HI-BEAM Stainless Medium(045~105)の測定を行いました。
黒い独特のパッケージ、一度は楽器屋さんで見たことあるのではないでしょうか?
マーカスミラーやブーツィーコリンズモデルも出しており、ラインアップが豊富なメーカという印象があります。
ステンレス
ラウンドワウンド
弦をパッケージから開封し、触った瞬間「柔らか!」と思いました。
この独特のしなやかさはこれまでの弦にはありませんでした。
こちらのDRのメーカページでこの弦について確認すると、以下のこと記載されていました。
- 業界独自構造の丸いコア材
- 手間暇かけて高い柔軟性を出している
やはり、高い柔軟性を出すように作り出しているようです。
コア材が丸いというのも高い柔軟性に寄与しているのでしょう。
独自技術ということは特許でも出しているのでしょうか(後で調べてみます)。
周波数特性測定
ピック弾き
まずは1日目と7日目のピック弾きを比較してみましょう。
実際の音はこんな感じです(上:1日目、下:7日目)1日目(ピック)1日目(ピック)
次にこれらの音の周波数分析を行った図を見てみましょう。
この図の見方は横軸が時間、縦軸が周波数そして描かれている色がある時刻における特定の周波数の強さを表しています。
カラースケールの通り、黄色に近いほどその周波数を多く含んでおり青に近いほどその周波数を含んでいないことを示します。
両図とも、基本周波数である55Hzが強く出ています。
また、110Hz、220Hz・・・の倍音が含まれています。
1日目と7日目で1000Hz以上の高域があまり差がありません。
500Hz付近は7日目の方が落ちているような感じがします。
まさにハイビームです。
指弾き
次に指弾きについてみてみましょう。
音はこんな感じです。
そして周波数解析結果は下記のとおりです。
やはり、500Hz付近は7日目に落ちるものの、1000Hz付近は劣化が見られません。すごい・・・
スラップ弾き(サムピング)
次にスラップ弾き(サムピング)についてみてみましょう。
そして周波数解析結果は下記のとおりです。
サムピングも同様の傾向(中音域は落ちるが高音域は変わらない)のようです。
むしろ、高域がより7日目の方が出てる気がします。
スラップ弾き(プル)
次にスラップ弾き(サムピング)についてみてみましょう。
そして周波数解析結果は下記のとおりです。
高音域はやはり7日目でも減衰しないようです。
さすがハイビーム。
演奏動画
まとめ
今回は、DR MR-45 HI-BEAM Stainless Medium(045~105)の分析を行いました。
この弦は指弾きというよりは、ハイゴリゴリのピック引きやスラップのような奏法向きでしょうね。
ハイビームという名にふさわしく、高域が「びーーーん」っと出てました。
さわり心地も非常に個性的で面白い弦だなという感想でした。
DRが出している弦について比較すると非常に面白そうです。(お金があればやってみたいな( ;∀;))
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