【ベース弦分析④】Richard Cocco RC4G N BASS STRINGS NICKEL ROUND WOUND(045~105)
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はじめに
みなさんこんにちは。Tepoです。
今回もベース弦の周波数特性分析をやってみたいと思います。
- 【ベース弦分析①】WARWICK RED LABEL 4-STRINGS MEDIUM Nickelはこちら
- 【ベース弦分析②】ERNIE BALL Hybrid Slinky Bassはこちら
- 【ベース弦分析③】DR MR-45 HI-BEAM Stainless Mediumはこちら
これまで様々な弦を評価してきましたが、弦ごとに周波数特性が異なることがはっきりと出てきました。
今回はどのような結果になるのでしょうか。
さっそく測定してみたいと思います。
測定条件
測定条件は下記で統一しています。
- 弦を張ってから1,4,7日後に測定(張った日を0日として計算)
- 各弦のゲージは045~105で統一
- フレットの特性や私の握力のばらつき等を極力排除するため、3弦の開放弦の音で測定
- 指弾き、ピック弾き、サムピングおよびプルで録音して測定
なお、周波数特性については、こちらの記事でも用いた自作周波数解析プログラムを用いて行います。
また、使用機材は下記の通りです。
- ベース:Amaze ASM 4弦 (ESP)
- ピック:PR1-BKH(SolidBond)
- シールド:LC01-SA BLACK(CANARE)
- オーディオインターフェース:UR22mkII(STEINBERG)
使用弦(Richard Cocco RC4G N BASS STRINGS NICKEL ROUND WOUND(045~105))
今回は、Richard Cocco RC4G N BASS STRINGS NICKEL ROUND WOUND(045~105)の測定を行いました。
赤い目立つパッケージでおなじみリチャードココ
(ココはcocoだと思ってましたがココはcoccoだったのですね・・・)
メーカサイトを除いて情報を得ようとするも、弦の詳細情報についてはありませんでした。
「能書きはいらねえ!まず触ってみろ・・・」という感じでしょうか。
「人間の手が持つ能力と感性を十分に発揮できる独自の機械を設計しました。」と書いてあるので、弦の材質のみならず様々なことを考慮して設計しているのだと考えられます。
弦を使用しているミュージシャンはマーカスミラー、ビクターウッテン(ヴィクターウッテンですね)、リチャードボナ等大御所が揃っています。
ニッケル
ラウンドワウンド
柔らかいです
周波数特性測定
ピック弾き
まずは1日目と7日目のピック弾きを比較してみましょう。1日目(ピック)7日目(ピック)
実際の音はこんな感じです(上:1日目、下:7日目)1日目(ピック)1日目(ピック)
次にこれらの音の周波数分析を行った図を見てみましょう。
この図の見方は横軸が時間、縦軸が周波数そして描かれている色がある時刻における特定の周波数の強さを表しています。
カラースケールの通り、黄色に近いほどその周波数を多く含んでおり青に近いほどその周波数を含んでいないことを示します。
両図とも、基本周波数である55Hzが強く出ています。
また、110Hz、220Hz・・・の倍音が含まれています。
1日目と7日目でほぼ劣化が見られません。
また、500Hz, 1000Hz付近の色が濃くなっており、倍音が多く含まれているのがわかります。
指弾き
次に指弾きについてみてみましょう。
そして周波数解析結果は下記のとおりです。
指弾きでは、7日目のほうが高音域の倍音が出ていますね。
弾き心地もよく、ぎらついた高音もなくまさしく「上品な音」です。
いや~、私この弦好きですね!!!
スラップ弾き(サムピング)
次にスラップ弾き(サムピング)についてみてみましょう。
そして周波数解析結果は下記のとおりです。
オレンジの領域が広く、サムピングでも倍音が非常に豊かです。
また、やはり7日目の劣化がほぼ見られません。優秀です。
スラップ弾き(プル)
次にスラップ弾き(プル)についてみてみましょう。
そして周波数解析結果は下記のとおりです。
高周波数領域までしっかり出ています。
演奏動画
まとめ
今回は、Richard Cocco RC4G N BASS STRINGS NICKEL ROUND WOUND(045~105)の分析を行いました。
これまでにない非常に豊かな倍音でした。
弾き心地もかなりよく、非常にクオリティの高い弦だなという感じです。
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